ラテン・アメリカ人の人間生態学  No.19
  
【法律を遵守し交通規則を守りましょう

   交通取締りをしている警官が、猛スピードで赤信号を突破してきた車を停止させた。そして、丁重に、、、
 
警官 「セニョール、信号無視とスピード違反を犯しているんですが!免許証を見せて下さいませんか?」
 
男  「免許証? 持ってないね。最後の違反を犯した時、取り上げられたんでね}
 
警官 「免許証を持ってない? それじゃ車の”所有権証明書”を見せて下さい」
 
男  「ああ、この車は私のじゃないんだよ。盗んだんだ」
 
警官 「盗んだんだって?」
 
男  「そうだよ、”所有権証明書”は収納ケースの中にあったような気がする、ピストルを仕舞ったときに見た気がする、」
 
警官 「拳銃を持っていると言うんですか? 収納ケースに拳銃があるんですか?」
 
男  「そうだよ、この車を盗むときに持ち主を殺して、後ろのトランクに押し込め、その後で拳銃を収納ケースに入れたんだ」
 
警官 「ええっ、 死体がトランクにあると言うんですか?」
 
男  「シイー、セニョール!」

   警官は即座に無線で本署に緊急連絡、数台のパトカーがサイレンけたたましくやって来て、隊長が男に近寄った。
 
隊長 「セニョール、免許証をお持ちですか?」
 
男  「ええ〜 勿論、これですがね」
 
隊長 「この車の持ち主はどなたでしょうか?」
 
男  「私に決まってますよ。これが”車両所有権証”です、どうぞ確かめて下さい」
 
隊長 「その収納ケースをゆっくりと開けてくださいませんか、、、拳銃があるか確かめる必要があるんですよ」
 
男  「勿論です」
   収納ケースに拳銃は見当たらない。
 
隊長 「すみませんが、後ろのトランクを開けて下さい」
これでお終い 表紙へ戻ります

 
男  「勿論、どうぞ」

   隊長はトランクを覗いたが何も無い、、、警官から緊急通報された死体は見つかりません。
 
隊長 「どうも不思議だな、貴方を停止させた警官の通報では、貴方は免許証を持たず、車は盗難車で拳銃を隠し持って収納ケースに入れており、その上死体をトランクに入れて運んでいると、、、、」
 
男  「ええっ〜 何と言う大嘘を!! その警官は大嘘つきですよ、信号無視をしてスピード違反をしているなんて戯言、大嘘を言うんですから困ったもんです」

 
教訓: 人間の行動には「発想の転換」と「逆転の発想」が必要である。