【ボリビア Bolivia (前編)】 ![]() 教会の前は市内の目抜き通りで、どんな用があるのか知らないが、いつも、大勢の人々が集まっている。人々の半数以上はインディヘナで、特に女はスカートを何枚も重ねた独特の衣装を着て、出身地ごとに区別された帽子をかぶり、 ![]() 左側の道は"サガルナガ通り"と言う登り坂で、坂の途中には大小の民芸品店がたくさん並んでいて、売っている物も千差万別だ。坂の上には、原住民の市が1年中開かれていて、生活に関わるあらゆる品物が揃っている。日本製の電気製品などもたくさんある。 ![]() ラテン・アメリカの民芸品は、何処の国も大別すると、材料や形や題材は様々だが、壁掛け、置物、敷物、人形類と大体相場が決まっており、この他に金銀や宝石・輝石などを使った装身具や装飾品なども、選ぶのに困るくらい豊富にある。 ![]() サガルナガ坂の真中にある一番大きい店に入ると、壁や天井まで一面に、木彫りのインディヘナの農夫、チャスキ (インカ時代の唯一の通信手段だった飛脚のこと。足が自慢の若者が、アンデスの険しい山々を越えて国中を走り回った)の姿、 ![]() 周りの棚や台の上には、本物の毛で出来たリャーマやアルパカなどの動物人形、インディヘナの人形、トトラ (チチカカ湖で採れる葦の一種で2メートル以上もある)細工の船、ポンチョやセータ、袋物などの他、小さなキーホルダーやら魔除けやら、数え切れないほどの民芸品が山を築いており、 ![]() ボリビアは、今でこそ大した量ではないが、かっては、ヨーロッパの経済を支配したほどの銀と、錫の産出量を誇った国なので、銀や錫でできた製品は山ほどある。大は大きな壁掛けや皿から、小は小さな指輪や、ネクタイ・ピンまで、また食器でも、ナイフ、ホーク、スプーン、ナプキン立て、ペーパーナイフ等は元より、 ![]() チチカカ湖の写真に必ず出てくるのが、トトラで作った船である。この船は湖岸に住むインディヘナの生活に欠かせない道具であるが、トトラは腐りやすくて寿命が短いので、しょっちゅう新しいのを作っていなければならない。観光案内書や絵葉書などには、チチカカ湖沿岸に残骸をさらすトトラの船が写る事はないが、あちこちの水際には朽ち果てたトトラ船の無残な姿が晒されている。。 民芸品のトトラ船には、 ![]() 農夫の木彫り人形は、必ず男女が左右対称になっている。暗い色調のものが多い。顔つきは、どこかアジア人種に似ているが、鼻の直線が特徴的である。女の被っている帽子は、 ![]() ラテン・アメリカ の民芸品には、何処の国にも、様々な大きさの壁掛け類があるが、特に毛糸を編んで作ったものは素晴らしい色彩のものがある。しかし、デザインや細工はそれほど優れているとは思えないが、 ![]() ラ・パスから北に道を取り、ペルーとの国境線が通るチチカカ湖へ行く。途中の村々には、トラックの運転手や、沖の小島に渡りたいという、物好きな旅行者を運ぶモーターボートの運転手などが屯す、小さな食べ物屋がある。ちょいと寄って、パンチョ (コッペパンのような形をしている固いパンにチョリッソを挟んで、マスタードをたっぷりかけたホットドッグ) を食べ、セブン・アップかコカ(コーラのこと)を飲んで、少しの時間駄弁る所である。 ![]() 機織の人形の顔つきは若く見えるが、実際に高地の路上で見る機織女は、かなりな老婆である。もっとも平均寿命が短いので年齢は案外若いのかもしれない。この人形が店の棚の上に飾ってあるのを見て、一目で気に入った私は、是非売ってくれとモッサ (店の女の子)にたのんだ。売り物ではないと言うのを無理に頼んだので、足元を見られ言い値で買うしかなかった。なんと、40ドルである。それでも満足だったのだが、ラ・パスを去る時、空港の売店でこれが、たったの13ドルで売られていたのを見て、悔しい思いをしたものである。知らないということは恐ろしいことだが、こういったことも経験となり勉強になる。 インディヘナは、一見従順で素朴な感じで、旅行者を誤魔化す事などしないと思っていたが、どうして、 ![]() ラ・パスからチチカカ湖への道とは正反対に南へ230キロ、車で3時間も走ると、昔は錫鉱山で栄えたオルーロの町ヘ着く。 ![]() ![]() コカは麻薬のコカインの原料になるものだが、本物のコカインにするには、その数千倍とか数万倍の原料葉が必要だと言う。私も幾度かコカの葉を煎じたコカ茶を飲んだり、口の中で噛んだりしたが、決して美味しい物ではない。何となく生臭くいだけで、味も香りもしなかった。それでも、高地のホテルでは、高山病の予防にと旅行 ![]() ![]() オルーロからさらに南に下るとウジュニ塩湖がある。南米大陸のこの辺りは、アルゼンチンのリンコン塩湖とかチリのアタカマ塩湖などがあり、湖底には世界の凡そ80%とも言われるレアメタルのリチュームが眠っている。電気自動車などの電池に欠くことのできないリチュームを巡って、先進国をはじめとする多くの国々がその開発利権の争奪戦を繰り広げた。日本の資本も入っているのであろう。ウジュニ湖といえば2008年の5月、日本のゴールデンウイークにボリビアへ行った日本人観光客が、イスラエル人観光客を乗せた車と衝突して5人が死亡した悲しい事故が起きている。 ボリビアをよく知るには、ラ・パスとオルーロとチワナコ遺跡とチチカカ湖などだけではなく、銀の町ポトシとか、憲法上の古い首都であるスクレとか、日本人移住者が多く気候の良い、サンタ・クルスとかコチャバンバなどの町がある低い地方や、広さ12000平方キロもある雪原のような広大な塩の湖ウジュニ湖(ウユニ湖)などを見ないと、よく分からと思うが、残念ながら私は行ったことがないので、ここで紹介することは出来ない。 (ボリビア前編終わり)
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