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ラテンアメリカと私 扉へ戻る 

 2005年は日露戦争で行われた 日本海海戦から100周年目の年であった。海戦の模様などについては、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」をはじめ多くの記録文献が発表されている。 しかしながら、アルゼンチンから譲渡された、装甲巡洋艦「春日」の士官室にピアノが置かれていて、誰が弾くともなく決戦を前にした将兵の緊張を和らげていた、という 話はほとんど書かれていない。海戦中は至近距離で砲弾が炸裂したにもかかわらず、幸運にも無事帰還し、建国100周年に当たる1910年7月にアルゼンチンに返還され、その後はブエノス・アイレス郊外 ティグレ市にある海軍博物館に保存陳列されている。このほど、ティグレ市の公衆図書館が発行しているPR用月刊誌の2005年4/5月合併号に 、100年前の”対馬の海戦”模様と、ピアノの記事が「春日のピアノ」というタイトルで掲載されたので、 収集した資料と共に、翻訳して紹介する。