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ラテン・アメリカ人の人間生態学  No10
【人間には幸福、幸運の数だけ不幸、不運があることを忘れるな】


  アメリカ人の男が中国各地を観光しました。歴史に残る有名地、万里の長城、発展著しい上海などを訪れ、一夜、チャイナ女性と歓楽の時を過ごして、米中友好を深めました。帰国後まだ旅の思い出の余韻が消えない一週間後のこと、自分の一物が褐色と緑紅色になり太くなってきました。心配になり医者に駆けつけた。医者は 「こんなものは初めて見た・・・色々な検査をしなけりゃいかん、二日後に結果がでるから来なさい」と。

  アメリカ人は二日後にやってきました。  「ドクター、どうですか、治るんでしょうね?」
深刻な顔で医者は答えました。 
 「悪いニュースだ、キミー!、チャイニーズ・モウタクサン・ウイルスにやられたね。アメリカでは殆ど見られない症状だ」
アメリカ人は不安顔で聞きました。  
「ドクター、治すには注射をするとか、薬を飲むとかで治りますか?」

  医者としての使命感を表した医者は顔を引き締め  
「残念だがこれを治す方法はただ一つ、君の一物を切り取る以外に・・方法はない!」
びっくりしたアメリカ人は叫びました。  
「ノー! オーマイゴッド!! ドクター! 他のドクターの意見も聞きたいが!」
ドクターは慰める口調で言いました。
 「勿論だよ。他のドクターに聞くことは一向に構わんが、遺された手段は、一物を切り落とすしかないんだよ、残念だけど」

  アメリカ人は診療所を飛び出し、八方手を回して漸く中国人の医者を探し出し飛んで行った。すぐにズボンを降ろした。 これを見た中国人の医者は 
 「オオー チャイニーズ・モウタクサン・ウイルス! 奇病じゃ奇病じゃ!」と叫んだ。
  むっとした顔のアメリカ人  
「チャイニーズ・モウタクサン・ウイルスは分かっているんです。貴方なら切り取らなくても治せるんでしょ?」 と必死で懸命に頼んだ。

  中国人ドクターは落ち着いて答えた。 
 「アメリカ人の医者は困ったもんだ、すぐに手術とか切り取るとか・・・金を取ることしか考えないから、 手術なんかしなくても良い」

  アメリカ人の男は喜びを顔一杯にして  
「オー、神様、ドクター、サンキュー、サンキュー・・・ああ助かった!」と大喜び。

  これを見た中国人ドクター  
「アメリカ人医者は金儲けしか考えないけど、私は違うね。 切り取る必要なんかないよ。2週間たったら自然に落ちるから」。

 
教訓: 世の中は歓喜だけではないことを忘れてはならない。人間には喜びもあれば、苦しみも悲しみもあるということを。神様や仏様は、人間に「幸福」、「幸運」だけを与え給わってはおらず、「不幸」、「不運」も人間の宿命としていることを肝に銘じておかなくてはならない。